円陣声出しで金銭の授受をすることの何が問題なのか?
ここ数日、野球賭博問題に続いて、プロ野球界を震撼させるスキャンダルが次々に明るみになってきました。
円陣の際の声出しにおける金銭の授受
もうひとつが練習中のノックにおける金銭の授受です。
金銭の授受が選手間で直接行われたということが問題になっていますが、スキャンダルとして大きく扱われるほどの問題なのかという点において疑問を感じずにはいられないのです。
野球賭博に関与した笠原の暴露ということもあり、賭博の延長線上のように語られています。
ですが、過剰に報道されすぎなのではないでしょうか。
野球賭博と一緒くたにされていますが、今回の問題と異なる点は大きく2つあると考えます。
①チームの勝敗そのものを賭するものではないこと
②行為自体は士気を高めるものであって、野球協約で禁止する敗退行為にはあたらない
ということです。
直接の金銭の授受が賭博の温床に…
ということで問題になっていますが、間接か直接かというのが問題になるのか?という点について考えてたら
これ自体が問題になるんじゃあれもこれもアウトじゃね?
というのが出てきて、
もうどんなスポーツもできないんじゃね?とすら思えてきました。
まず真っ先に浮かんだのがこれです。
監督賞
プロ野球界で伝統的に行われている監督賞。
その試合、最も活躍した選手に対してご褒美として金銭を渡すというものです。
球団によって異なるようですが、優勝がかかった試合では100万円にもなるともいわれているやつです。
選手対選手ではなく、監督対選手。という構図ですがその本質は今回問題となった金銭の授受と変わりないような気がします。
金額の多寡は問題とされていませんが、もし金額が問題として取り上げられたならば真っ先に矛先が向けられていたことでしょう。
中田賞
続いて、もし選手間同士での金銭のやり取りがダメ、というロジックで見たときにもっと危ない香りがしてきたのが選手間でよくある
「活躍したらプレゼントしてやる」っていうニンジン作戦。
そんななかでも、とりわけ今回矛先が向きそうなのが中田翔の「中田賞」です。
高校時代やんちゃだった彼が面倒見がよくなったチームリーダーとしての「自覚」
的な美談として語られてますが、もし今回のように円陣で一番声を出したやつに金を払ってたなら
どう考えてもアウト
でしょう。笑
金銭の授受があったかどうかは知るところではありませんが、あったとすれば次の文春砲は彼に撃たれるかもしれません。
ですが、過去に問題にならなかったことからも、この手の授受が特に問題になることではないという証左といえるでしょう。
動機付けとしてプラスの機能を果たしていた
とにもかくにも、これらの行為自体が野球協約で触れる敗退行為にあたるわけでもなく、選手間での勝つための動機付けとしてある程度の機能を果たしていたわけです。
笠原がリークしたとのことで、賭博と一緒くたにされていますが、部活でよくやるその日の成績に応じてジュースを賭けるようなもんで、大したことではないと思います。
メディアはここぞとばかりに集中放火を浴びせてますが、どうも問題の本質を見誤っている気がしてなりません。
ぜひ客観的な判断のもと、正しく報道していただきたいものです